Maya 2017 Update 3 でのキャラクタのエフェクトと環境構築の新機能

ヘアの束およびカールを作成する

新しい束(Clump)モディファイアを使用すると、ヘアとファーにリアルな束エフェクトを生成できます。束はヘアの流れを不均一にして、ヘアを自然な印象にします。

このモディファイアを使用してグルームを洗練させるには、2 番目の束を追加するか、カールやコイルなど、その他の興味深いシェイプやエフェクトを生成します。モディファイアのアトリビュート、エクスプレッション、またはコントロール マップやマスクを使用して、ヘア束のサイズ、シェイプ、および配分をコントロールします。

ゲーム キャラクタのインタラクティブ グルーミング

Maya 2017 Update 3 は、ゲーム キャラクタにインタラクティブ グルーミングを使用するための機能が強化されています。インタラクティブ グルーミング ツールおよびモディファイアを使用してヘアおよびファーをシェイプした後、新しいツイスト(Twist)ブラシを使用してヘア、ガイド、またはワイヤをすばやく最適化してから、グルームを Maya ジオメトリに変換します。ツイスト(Twist)ブラシを使用すると、ヘアおよびガイドのフェース角度を長さに沿って回転させることができます。こうすると、生成されたポリゴン ストリップによって、キャラクタ メッシュ サーフェスがあらゆる角度で適切に変換されます。

ジオメトリに変換するためにグルームを準備する」を参照してください。

ワークフローを完成させるには、生成 > インタラクティブ グルーミングをポリゴンに変換(Generate > Convert Interactive Groom to Polygon)を選択してヘアまたはガイドをポリゴン ストリップに変換します。インタラクティブ グルーミングをジオメトリに変換しても、ヘアは変更されません。そのため、ディスクリプションを変更して、他のポリゴン バージョンを生成することにより、ヘアの複数のバリエーションを簡単に作成できます。「XGen ヘアとファーを Maya ジオメトリに変換する」を参照してください。

オブジェクトとヘアおよびファーを衝突させる

衝突(Collision)モディファイアを使用して、ヘアおよびファーをメッシュ オブジェクトと衝突できるようになりました。帽子などのオブジェクトの付近でヘアを変形させるか、ヘアがキャラクタ メッシュと交差しないようにする場合は、衝突(Collision)モディファイアを使用します。

カット モディファイア

新しいカット(Cut)モディファイアにより、シェイプに影響を与えることなく、指定した長さまでグローバルにヘアをカットできます。カットの長さはワールド空間単位で設定するか、ヘア全体の長さの割合で設定できます。マスクまたはエクスプレッションを使用して、カットの長さを変更できます。

XGen インタラクティブ グルーミングのカット(Cut)モディファイア アトリビュート」を参照してください。

Alembic キャッシュ ファイルからヘアおよびガイドを作成する

Alembic キャッシュ ファイル内のカーブを使用して、ヘア ガイドおよびワイヤを作成することができます。この改善により、キャッシュをシーンに読み込まなくても、Alembic キャッシュからカーブ データを直接読み取ることができます。

既存のカーブからインタラクティブなグルーミング ヘアおよびガイドを作成する」を参照してください。

インタラクティブ グルーミング ツールの更新

密度(Density)ツールと配置(Place)ツール、および description_base ノードに、新しいヘアを生成したときに生じる補間を改善する平滑性(Smoothness)アトリビュートが追加されました。値を大きくすると、新しいヘアのシェイプに影響する隣接ヘアの量が増えます。不要なヘアの束、または新しいヘアによるその他の満足できない結果が生じている場合に、平滑性(Smoothness)を使用します。

密度ブラシ(Density Brush)とブラシを配置(Place Brush)の設定」を参照してください。

インタラクティブ グルーミングの MEL コマンド

多くの MEL コマンドが使用できるようになり、ルーチン インタラクティブ グルーミング タスクを自動化し、プロダクション パイプラインでインタラクティブ グルーミング スプラインを処理する方法をカスタマイズできるようになりました。

XGen インタラクティブ グルーミングの MEL コマンド」を参照してください。

XGen インタラクティブ グルーミングに関するテクニカル ドキュメント

インタラクティブ グルーミング データ API の例にアクセスする

新しい API の例は、Arnold for Maya レンダラなど、サードパーティのプラグインのために XGen インタラクティブ グルーミングのスプライン データにアクセスする方法を示しています。この例は、plug-ins¥xgen ディレクトリの devkit フォルダにあります。たとえば、Maya インストール パッケージから次のファイルを参照します。

¥runTime¥plug-ins¥xgen¥devkit

この例の API テクニカル ドキュメントについては、「XGen API を使用したインタラクティブ グルーミング スプライン データへのアクセス」を参照してください。

XGen ジオメトリ インスタンサのパフォーマンスの向上

多くの XGen ガイドを使用して作業する場合や、スカルプト ガイド ツール(Sculpt Guides Tool)を使用してガイドをスカルプトする場合、ビューポート 2.0 のインタラクティブ性とパフォーマンスが向上しています。

この機能向上は、XGEN_ENABLE_GUIDE_GEOMETRY_OVERRIDE 環境変数を設定して、有効または無効に切り替えることができます。この変数は、既定で有効になっています。「XGen 環境変数」を参照してください。