概要 - 3D メッシュを作成する

ソリッド モデルとは異なり、メッシュにはマス プロパティはありません。しかし、3D ソリッドと同様に、直方体、円錐、角錐などのプリミティブ メッシュ形状を作成できます。

3D ソリッドや 3D サーフェスに対しては使用できない方法で、メッシュ モデルを修正できます。たとえば、折り目を適用したり、分割したり、スムーズ レベルを増加させることができます。メッシュのサブオブジェクト(面、エッジ、頂点)をドラッグして、メッシュ オブジェクトを形成できます。メッシュをより細かくするためには、修正前に特定の領域でメッシュをリファインできます。

メッシュ分割

メッシュ分割は、より詳細な方法でオブジェクトの形状をモデリングするための高度な機能です。AutoCAD ベース製品 2010 以降から、既定のメッシュ オブジェクト タイプに対してスムーズ化、折り目の適用、分割、リファインを行うことができます。従来のポリメッシュとポリゴン メッシュ タイプも引き続き作成できますが、より新しいメッシュ オブジェクト タイプに変換することで、より良い結果を得ることができます。

メッシュの作成方法

次の方法を使用して、メッシュ オブジェクトを作成できます。

• メッシュ プリミティブを作成する。直方体、円錐、円柱、角錐、球、くさび、トーラスなどの標準形状を作成します(MESH[メッシュ作成]コマンド)。
• 他のオブジェクトからメッシュを作成する。 他のオブジェクトまたは点から境界が補間されるルールド メッシュ、タビュレート メッシュ、回転メッシュ、またはエッジ定義のメッシュ オブジェクトを作成します(RULESURF[ルールド サーフェス]、TABSURF[タビュレート サーフェス]、REVSURF[回転サーフェス]、EDGESURF[エッジ サーフェス]コマンド)。
• 他のオブジェクト タイプから変換する。合成モデルを含め、既存のソリッド モデルまたはサーフェス モデルをメッシュ オブジェクトに変換します(MESHSMOOTH[スムーズ オブジェクト変換]コマンド)。
• カスタム メッシュ(旧形式)を作成する。 終端が開いているメッシュを作成するには、3DMESH[3D メッシュ]コマンドを使用して、通常は AutoLISP ルーチンと併せてスクリプトで使用されるポリゴン メッシュを作成します。指定した座標で定義される複数の頂点を持つメッシュを作成するには、PFACE[ポリメッシュ]コマンドを使用します。従来のポリゴン メッシュとポリメッシュを引き続き作成できますが、高度なメッシュ オブジェクト タイプに変換し、高度な編集機能を使用することをお勧めします。

面分割

面分割は、メッシュ オブジェクトをタイル状に分割した平面形状の集まりです。選択していない状態のメッシュ オブジェクトに表示される分割線が、編集可能なメッシュの面のエッジを示しています(これらの区画を[隠線処理]または[コンセプト]表示スタイルで表示するには、システム変数 VSEDGES を 1 に設定しておく必要があります)。

メッシュ オブジェクトをスムーズ化したりリファインすると、面分割の密度(細分割数)が増加します。

• スムーズ化: メッシュ サーフェスが丸みのある形状に近づく度合いが増します。選択したオブジェクトのメッシュ スムーズ レベルを徐々に増加したり、[プロパティ]ウィンドウでスムーズ レベルを変更することにより増加することができます。スムーズ レベルを 0(ゼロ)にすると、メッシュ オブジェクトに最も低いレベルのスムーズ化が適用されます。スムーズ レベルを 4 にすると、滑らかさの度合い高くなります。
  
• リファイン: 選択したメッシュ オブジェクトまたはサブオブジェクト(面など)の細分割数を 4 倍にします。また、リファインすると、現在のスムーズ レベルが 0(ゼロ)に再設定されるため、オブジェクトはそのレベル以上にシャープになることはありません。リファインすると、メッシュの密度が大幅に増加するので、このオプションは、細かい詳細な修正が必要となる領域に限定して使用するとよいでしょう。またリファインは、モデルの全体の形状にはほとんど影響を及ぼさずに、より小さい部分の形状を変更する場合にも役立ちます。
  

メッシュを大幅にリファインすると、詳細な修正が可能になりますが、プログラムのパフォーマンスが低下する場合があります。最大のスムーズ レベル、面レベル、グリッド レベルを保持することにより、メッシュを必要以上に細かくせずに効果的に修正できるようになります(システム変数 SMOOTHMESHMAXLEV および SMOOTHMESHGRID を使用します)。

メッシュ プロパティを作成前と作成後に設定する

メッシュ オブジェクトの作成前や作成後に、さまざまなメッシュ プロパティをコントロールする既定を設定できます。

• [メッシュ プリミティブ オプション]ダイアログ ボックス: 作成するメッシュ オブジェクトのタイプごとに、1 サイズあたりの面分割の密度(細分割数)を設定します。
• [メッシュ分割オプション]ダイアログ ボックス: メッシュに変換する 3D ソリッドまたは 3D サーフェス オブジェクトの既定の設定を設定します。オプションで、メッシュの面をオブジェクトの形状に近づける度合いと、スムーズ レベルを定義します。また、オブジェクトの変換時に[メッシュ プリミティブ オブジェクト]ダイアログ ボックスの設定を既定に設定することもできます。
• [プロパティ]ウィンドウ: メッシュ オブジェクトを作成した後に、メッシュ オブジェクトとそのサブオブジェクトの両方のプロパティを修正します。選択したメッシュ オブジェクトに対して、スムーズ レベルを修正できます。面とエッジに対しては、折り目を適用または除去したり、折り目の保持レベルを修正できます。
• スムーズ レベル: 既定では、作成したメッシュ プリミティブ オブジェクトに滑らかさがありません。MESH[メッシュ作成]コマンドの[設定(SE)]オプションを使用して、この既定を変更できます。修正した滑らかさの値は、現在の図面セッション中でのみ保持されます。