[面取り](Chamfer)モディファイヤ

[面取り](Chamfer)モディファイヤは、四辺形出力を生成するオプションを使用して、オブジェクトの特定の部分に対し、手続き式にエッジを追加できます。 [面取り](Chamfer)モディファイヤはすべてのサブオブジェクト レベルに適用することができ、通常はエッジに丸みを付けるために使用されますが、メッシュ解像度が追加で必要となる場合にも適用することができます。

[面取り](Chamfer)モディファイヤは、編集可能ポリゴンなどのオブジェクトに組み込まれた面取り機能以上の拡張機能セットを提供します。これらの機能には、折り目の重みによる屈曲の促進、インセットの追加機能、およびさまざまな入力および出力オプションがあります。

ヒント: ジオメトリで鋭角な端や角を切り捨てることにしている場合は、OpenSubdiv とそれに関連するモディファイヤの使用を検討してください。

第 1 部: 面取りのオブジェクト作成:

    [面取り](Chamfer)モディファイヤの主要な機能を説明するためにトレイのようにシンプルな形のオブジェクトを作成します。

  1. 次のパラメータを使用して、ボックス プリミティブを作成します。
    • 長さ: 60.0
    • 幅: 100.0
    • 高さ: 12.0
    • 長さセグメント: 3
    • 幅セグメント: 3
    • 高さセグメント: 1
  2. ボックスを右クリックして、編集可能ポリゴン形式に変換します。
  3. モディファイヤのスタックで、[編集可能ポリゴン]項目の隣にある + アイコンをクリックし、サブオブジェクト階層を拡大します。次に、エッジ アイテムをクリックし、エッジ サブオブジェクト レベルをアクティブにします。
  4. 内部エッジをダブルクリックし、ループを選択したのち、それをボックスの外に近い位置まで移動します。
  5. 残り3つの内部エッジループに対しこの手順を繰り返します。
    ヒント: [X]キーを押して「Loop Tools」と入力すると、ダイアログが開き、複数の選択されたループをスピナーを使用して簡単に操作することができます。
  6. ポリゴン サブオブジェクト レベルに移動します。ボックスの一番上の内部ポリゴンを選択します。約 10 ユニット分内側に向けて押し出します。 押し出しモードを終了します。
    注: 3ds Maxからはこれに似た成果を得るための様々な手法が入手可能です。ただし、この方法は特に[面取り](Chamfer)モディファイヤ オプションを試すのに適しています。

第 2 部: [面取り](Chamfer)モディファイヤの応用と設定変更

    ここまでで、面取りするためのオブジェクトを作成しました。ここから[面取り](Chamfer)モディファイヤの選択肢について詳しくみていきたいと思います。

  1. エッジ サブオブジェクト レベルに移動します。ボックスの一番上の 4 つの内部エッジを選択します。
  2. モディファイヤ パネルのモディファイヤ リストから[オブジェクト空間モディファイヤ][面取り]を選択します。

    [面取り](Chamfer)モディファイヤがオブジェクトに適用され、[修正](Modify)パネル上の[面取り](Chamfer)ロールアウト)が開き、設定を調整することができます。

  3. 結果を詳細に確認するには、コーナーをズームします。ご覧のように、4 つのエッジが面取りされています。コーナーは均等で接続されています。出力は、[均等](Uniform)オプションの結果です。これは、[コーナー オプション](Corner Options)ロールアウトの既定の[留め継ぎ](Mitering)設定です。
  4. [面取りオプション](Chamfer Options)で[量](Amount)を 2.0 に設定して、面取りを拡大します。
  5. [コーナー オプション](Corner Options)で、[留め継ぎ](Mitering)を[四角形](Quad)に設定します。
    各面取りエッジの周囲に新しい四辺形ポリゴンを作成します。
    ポリゴン数は現在の[セグメント](Segments)値の 2 倍です。このオプションの値を増やし、より滑らかな面取りを得ることができます。
  6. [コーナー オプション](Corner Options)で、[留め継ぎ](Mitering)を[三角形](Tri)に設定します。これは、以前のバージョンのレガシーの[標準](Standard)オプションを複製したものです。

    角のポリゴンは今度は三角形です。三角ポリゴンはモデリング時に予測不能な結果につながる可能性があるため、可能な限り四角形を使用することをお勧めします。

  7. [留め継ぎ](Mitering)を[均等](Uniform)に設定し直して、面取りしたコーナーにも目を配りながら、[深度](Depth)スピナーをゆっくりとドラッグし 1.0 まで上げていきます。

    設定値が高いほど面取り領域が外側に膨らみ、1.0 で鋭いコーナーになることに注意してください。より丸みのある面取りが必要な場合は、[深度](Depth)の値を 0.0 〜 1.0 の範囲で設定します。

  8. [深度](Depth)を 0.5 に設定し、[セグメント](Segments)を 3 に増やします。

    この値で、隣接するサーフェス間のトランジションが滑らかになり、ちょうどよい具合にまるく面取りされた状態になります。

  9. この結果を前の面取り手法と比較したければ、いったん[留め継ぎ](Mitering)設定を[三角形](Tri)に戻します。

    ご覧のように、面取りされた領域は再びフラットになり、[深度](Depth)設定も[テンション](Tension)設定も三角形の留め継ぎでは使用できないため、変形はありません。

  10. [留め継ぎ](Mitering)を[パッチ](Patch)に設定してから、[放射状](Radial)に設定して、これらのコーナー オプションの効果を確認します。多数のセグメントを使用している場合は、これらのオプションによって生成される結果の解像度を上げることができます。
  11. パート 3 に進む前に、[留め継ぎ](Mitering)を[均等](Uniform)に設定し直します。

第 3 部: [選択を変更](Change Selection)オプション

  1. [コーナー オプション](Corner Options)ロールアウトで、[均等](Uniform)の留め継ぎを再度有効にして、[選択](Selection)ドロップダウン リストを調べます。

    現在の選択は[スタックより](From Stack)に設定されています。これは、モディファイヤが適用されるオブジェクトのうち、アクティブなサブオブジェクト レベルにあるいかなる選択に対しても面取りが適応される、ということを意味しています。では、もしサブ オブジェクト レベルがアクティブでなければ何が起こるのでしょうか?

  2. これを確認するには、モディファイヤのスタックで、[編集可能なポリゴン](Editable Poly)アイテムをクリックます。

    エッジ レべルがアクティブであることを表示するため、スタック表示が更新されます。

  3. スタック下の[最終結果を表示の切り替え]がオン()になっているのを確認し、スタック表示の[エッジ]または[編集可能ポリゴン]アイテムをクリックします。

    この操作で、面取りがエッジに適用された結果とともにオブジェクトをオブジェクト レベルに設定します。 これは標準的な動作です。

    エッジがスタック上でアクティブサブ オブジェクト レベルでなかったとしても、エッジ選択はまだ存在し、面取りは可能です。

  4. モディファイヤ スタックで、面取りエントリをクリックし、[選択]を[選択エッジ]に設定します。

    面取りは再びエッジ選択に制限されます。

    前に選択した面も面取り可能です。

  5. [選択]を[選択済み端面](Selected Face Edges)に設定します。

    この設定により、隣接する選択したポリゴン「内部」エッジを含む、スタック上に選択されたポリゴンの全エッジに面取りが行われます。 これで内部垂直エッジの面取りが行われます。

    内部水平エッジのみ面取りしたければ、異なるオプションを使用します。

  6. もう一度[編集可能ポリゴン](Editable Poly)を選択し、[ポリゴン](Polygon)ボタンをクリックします。
  7. [最終結果を表示](Show End Result) () ボタンをオフにして、選択内容を表示します。次に、ボックスの内側の壁の 1 つを選択し、[Shift]キーを押しながらその隣の面をクリックします。これは、面のループ全体を選択します。
  8. [面取り](Chamfer)モディファイヤに戻り、[選択]を[選択済み面端](Selected Faces Border)に設定します。

    境目は、隣接する各ポリゴン外周のエッジ接線です。そのため、選択された面の境界オプションでは、垂直角などの内部エッジは面取りされません。

第 4 部: 折り目の重みを使用した面取りの作成

  1. [面取りオプション](Chamfer Options)グループで、[最小量](Min Amount)を 0 に、[最大量](Max Amount)を 1 に設定します。
  2. スタックで[編集可能ポリゴン](Editable Poly)を選択し、[選択](Selection)で[面](Faces)をクリックします。
  3. 直方体の 4 つの上面を選択します。
  4. [Shift]キーを押しながら、[選択](Selection)にある[エッジ](Edges)をクリックし、選択したすべての面の境界エッジを選択します。
  5. [エッジを編集](Edit Edges)ロールアウトの[エッジ プロパティ](Edge Properties)グループで、[折り目の重み](Crease Weight)を 0.1 に設定します。
  6. 手順 4 と 5 を繰り返してボックスの下にある境界エッジを選択し、手順 6 を繰り返して[折り目の重み](Crease Weight)を 1 に設定します。
  7. [エッジ](Edge)モードを終了し、スタックで[面取り](Chamfer)をクリックします。
  8. [面取りオプション](Chamfer Options)グループで、[最小量](Min Amount)と[最大量](Max Amount)を調整し、新しく適用された折り目の重みによる面取りへの影響を確認します。
  9. 面取りについてより詳しく知りたい場合は、残りの設定でも試してみてください。すべては[面取り](Chamfer)モディファイヤの参照トピックで説明されています。